簿記3級のネット試験。いつでも受けられるメリットはあるものの、ペーパー試験とは解答方法が異なるため、受験を不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
ネット試験はペーパー試験と異なり、問題用紙に書き込みができないなどのデメリットもあるため、効率良く問題を解くスキルがないと制限時間内に問題を解ききれないなどのリスクもあります。
キノ
そこでこの記事では、簿記3級のネット試験の効率の良い解き方と、回答の際にミスを減らすコツをご紹介します。
最後まで記事を読んで、模擬ネット試験で練習してみてくださいね!
キノ
〜この記事でわかること〜
ネット試験を受験する際の5つのポイントとは!
この章では、簿記3級のネット試験を効率良く解き、ミスを減らしていくためのポイントを5つご紹介します。
具体的には下記の通りです。
- メモ紙の使い方を工夫する
- プルダウンの選択ミスを無くす
- 数字の入力ミスを無くす
- 余裕を持って確認の時間を残す
- 事前に練習しておく
それぞれ解説をしていきます。
ネット試験のポイント①メモ紙の使い方を工夫する
ネット試験では、問題文がパソコン上に表示されるため、問題用紙に書き込みができません。
第3問の総合問題のような長い問題で問題用紙に書き込みができないと、メモ用紙に書き写すしかなくなるため結構大変です。
そこで、ネット試験を受ける時はメモ用紙の使い方を工夫するように心がけてください。
- 数字の集計が正確にできるように仕訳を書く
- メモ用紙に問題の番号をしっかり残す
- 経過勘定などの問題はグラフを書いてメモを読みやすくする
第1問の仕訳問題ついては、極力メモ用紙を使わずにパソコンの画面に手を当てながら問題を解くことで時間短縮に繋がります。
第2問の勘定記入などの問題は、A4サイズのメモ用紙の半分ほど使ってしまうと思います。そこで、紙を半分に折って印をつけて、各問題ごとに書き込むエリアを作るなどして工夫しましょう。
ネット試験のポイント②プルダウンの選択ミスを無くす
ネット試験では、勘定科目を答える際にプルダウンで選択します。
このプルダウンが厄介で、ちょっとしたマウス操作のミスで、異なる勘定科目を選んでしまうことがあります。
例えば、「受取手形」という勘定科目を選んだつもりなのに「支払手形」を選んでしまっているなどです。
このようなミスを連発すると、受かるはずの試験も落ちてしまうので、プルダウンの選択ミスに注意しましょう。
プルダウンの選択ミスを防ぐには、ホームポジションが合っているかをしっかりと確認しましょう。
また、試験終了15分前には全ての問題を終わらせて、最終チェックをするとミスを見つけやすくなりますよ。
キノ
ネット試験のポイント③数字の入力ミスを無くす
ネット試験では、手書きと比べて数字の入力ミスにも注意する必要があります。
手書きで数字を記入するときは、カンマをつけながら数字を入力できるので間違えにくいですが、ネット試験ではカンマが自動で入るため、0を多く押しても気づきにくいです。
そこで、数字の入力ミスを見つけるための方法として、借方と貸方の合計数が一致していることを毎回確認すると、数字の入力ミスを見つけやすくなりますよ。
ネット試験のポイント④余裕を持って確認の時間を残す
上記のポイント1〜3のように、ネット試験ではペーパー試験にはないミスを起こしやすいので、試験の最後に見直しをする時間が必要です。
可能であれば15分、最低でも10分は余裕を持って試験を終わらせましょう。
見直しをする場合は、下記の順番で見直しをすることをオススメします。
- 第1問仕訳問題
- 第3問総合問題の簡単な部分
- 第2問の勘定記入
特に重点的に見直しをしてほしいのは、プルダウンの選択ミスや貸借の合計が一致するかです。
仕訳の問題は配点も大きく、簿記3級の試験に受かるためには全問正解したいところです。しっかりと確認をしてミスがないようにしましょう。
減価償却累計額100 減価償却費100→×
減価償却費100 減価償却累計額100→〇
※減価償却費は費用なので、ホームポジションは借方。なのに「×」の例では逆になっている。減価償却や貸倒引当金の仕訳は間違いやすいので注意が必要です。
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ネット試験のポイント⑤事前にネット試験を練習しておく
ネット試験はペーパー試験と全く別物の試験なので、事前に模擬ネット試験で練習しておきましょう。
キノ
何度か練習をすれば、ネット試験の解き方のコツが掴めるので、試験本番で困ることがなくなりますよ。
ネット試験第1問:仕訳の効率の良い解き方
この章からは、各大問ごとの効率の良い解き方を解説します。まずは、第1問の仕訳問題です。
仕訳問題は15問出題されるので、早く・正確に仕訳をする必要があります。
短時間で仕訳問題を解いていくには、パソコンの画面上で直接仕訳をしていくのが良いでしょう。
わかる箇所からプルダウンを埋めていくことで、メモ用紙を使わずに仕訳が解けるようになります。
仕訳のミス防止策もご紹介します。具体的には下記の通りです。
- 勘定記入に選択ミスがないか?
- 貸借差額が同じになっているか?
- ホームポジションが合っているか?
仕訳問題を解いたら上記ポイント通りに確認してみてください。
キノ
ネット試験第2問:勘定記入の効率の良い解き方
第2問は補助簿の問題か勘定記入のどちらかの問題、もしくは両方が出題されます。
補助簿は種類が多いので、ここでは勘定記入の問題に絞って解説をしたいと思います。
勘定記入で良く出題されるのは、経過勘定の問題かなと思います。経過勘定はとてもややこしく複雑になりがちなので、メモ用紙にタイムテーブルを書きながらゆっくりと解いていきましょう。
勘定記入の問題を解く際は、下記の点を意識してみてください。
- B/S科目の次期繰越・前期繰越に注意する
- 1から確実に仕訳を書いていく
- 「未払・前払・未収・前受」科目の使い方に注意する
- 期首再振替を忘れない
- 月割計算は「〇〇×〇ヶ月÷12ヶ月」の順番で計算をする
「第2問は捨てる!」という考えの方もいらっしゃるみたいですが、第1問と第3問が全問正解で80点です。
仕訳も全問正解できれば良いですが「1〜2つは間違える」リスクを考えて、第2問も半分は正解できるように勉強しておきましょう!
経過勘定では、「未払費用・前払費用・未収収益・前受収益」など勘定科目を使用します。
費用・収益とついていますが、これは次の期に持ち越したり引き継いだりする際に使用するB/S科目です。
要するに資産・負債の項目なのです。このあたりをしっかりと把握すると、「どこに次期繰越を使うんだ?」といった疑問が解消されますよ!
ネット試験第3問:総合問題の効率の良い解き方
総合問題では、試算表・精算表・貸借対照表・損益計算書のいずれか、もしくは複合で出題されます。
いずれにしても、「期末の決算仕訳→空欄を埋めていく」という流れで出題されます。
総合問題は、問題のボリュームが多く時間がかかります。なので、決算整理仕訳をできるだけ効率良く解くことができるかが重要です。
総合問題を効率良く解いていくコツとしては、簡単な決算整理仕訳から解いていくのがオススメです。
キノ
例えば、簿記3級では、「給料・水道光熱費」などの単純な仕訳はすぐに回答できます。
簡単な仕訳は与えられた資料の中盤〜終盤に書かれていることが多いです。ですので、問題を解き始める前に、与えられた資料と回答の空欄部分を見て、簡単に解けそうな仕訳から始めると良いでしょう。
総合問題を効率的に攻略する作戦とは!
第3問の総合問題を効率的に攻略する作戦についてお話ししたいと思います。
3問の総合問題については、難しい問題は捨てるという作戦がオススメです。
簿記3級は70点以上取れれば合格の試験です。もし、試験を受けていて、80点以上の問題を正解できている自信があれば、あえて難しい問題は捨てて見直しに時間を使った方が良いです。
80点以上取れている自信がないのであれば、なおさら難しい問題に時間を使わず得点できそうな問題を探したり、見直しを徹底して70点は絶対に超えるという戦略に切り替えた方が良いです。
例えば、総合問題の繰越利益剰余金の金額を出す問題は配点2点くらいです。
繰越利益剰余金の金額は、B/Sの全ての金額を計算して、一番最後に貸借差額で求める項目です。繰越利益剰余金は、途中で1つでも仕訳を間違えると正しい数字が出てきません。
このように、時間をかなり使う割に2点しかもらえないのだから、かなりコスパが悪い問題ですよね。
よって、難しくコスパの悪い問題よりも、1問3点・1問につき1分で答えられる仕訳問題の見直しに時間を割いた方が効率的に簿記3級の試験に合格できます。
キノ
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まとめ
この記事では、簿記3級のネット試験の効率の良い解き方を実体験をベースに解説しました。復習として一覧を載せておきます。
- メモ紙の使い方
- プルダウンの選択ミス
- 数字の入力ミス
- 余裕を持って確認の時間を残す
- 事前に練習しておく
ネット試験はペーパー試験と比較すると合格率は高いのですが、ネット試験独特の問題の解き方があります。
ですので、効率良く問題を解いていかないとネット試験で簿記3級に合格するのは難しいです。
ネット試験にチャレンジする前に、一度でも良いので、今回の記事でお伝えしたことをそのまま試してみてください。
あとは、あなたが解きやすい様にアレンジしていただければと思います。
キノ
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