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【全経上級】経過勘定の解き方!くまのみみって知ってる?

 

「経過勘定が苦手・・・」

 

経過勘定を苦手としている方は結構多いと思います。

この記事では、全経上級の試験対策として、経過勘定の解き方をご紹介します。

キノ

日商簿記3〜2級の方も参考にしていただきたいです!試験範囲がモロ被りの論点です!

経過勘定は日商簿記3級、2級の時からずっと勉強してきて、日商簿記1級の勉強でほとんど出題されないため、1年ほどノータッチにしていました。

全経上級の過去問を解いていて、

 

「どうやって解くんだっけ・・・?」

「せっかくの得点源なのに、完璧にしておかないともったいない!」

 

と、こんな思いから、今回色々勉強した知識を備忘録を兼ねて共有していきたいと思います。

キノ

全経上級の過去問は、下記のものを使用しています!

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【おさらい】経過勘定で使用する勘定科目!

 

この記事を読んでいる方の多くは知っていると思いますが、一応念のため経過勘定の勘定科目をおさらいしておきましょう!

使用する勘定科目
  • 前払費用
  • 前受収益
  • 未払費用
  • 未収収益

企業会計原則を見ると、このようなことが書いてありました。

前払費用及び前受収益は、これを当期の損益計算から除去し、未払費用及び未収収益は、当期の損益計算に計上しなければならない。
引用先:企業会計原則:第二 損益計算書原則 (損益計算書の本質) A

このように、費用と収益という言葉に注目してしまいそうですが、経過勘定は、「前」「前」・「未」「未」のセットで覚えた方が良いです。

経過勘定は『くまのみみ』で覚える!

あなたは、「くまのみみ」という語呂合わせを聞いたことがあるでしょうか?

キノ

結構有名らしいのですが、筆者は経過勘定のことを調べていて初めて知りました。

この語呂合わせの意味は下記の通りです。

くまのみみ

く:繰延

ま:前払費用・前受収益

み:見越

み:未収収益・未払費用

くまのみみの意味

くまのみみの語呂合わせの意味は、『繰延=前払・前受』『見越=未収・未払』です。

よく問題文に、『〇〇円繰延べた』『〇〇円見越し計上した』などの文言をみたことがあると思います。

繰延べたと書いてあれば、「前払費用・前受収益」を使うということで、見越し計上したとあれば、「未収収益・未払費用」を使用するということです。

企業会計原則に経過勘定の答えが書いてあった!

先ほどもご紹介しましたが、企業会計原則にこのようなことが書いてあります。

前払費用及び前受収益は、これを当期の損益計算から除去し、未払費用及び未収収益は、当期の損益計算に計上しなければならない。
引用先:企業会計原則:第二 損益計算書原則 (損益計算書の本質) A

これが何を意味しているかというと、まあ、書いてある通りなのですが、

 

「前払費用・前受収益ならマイナスする」

「未収収益・未払費用ならプラスする」

 

という意味です。

要するに、費用を前払いしたのであれば、「前払費用(繰延)」ですので、計上してある費用から次期の分をマイナスします。

収益を後から受け取るのであれば、「未収収益(見越)」ですので、次期に受け取る、当期発生分の収益をプラスする処理を行います。

ここでは、前払費用と未収収益のみ説明しますが、「前」がついていれば繰延なので費用・収益をマイナス。

「未」がついていれば見越なので費用・収益をプラスするということです。

キノ

今までは、問題文を読んで言葉の意味から、「前受?未収?」と考えていましたが、くまのみみを覚えれば、割と機械的に解いていくことができます!

例題を使った経過勘定の解き方!

この章では、簡単な例題を使って、経過勘定の問題を解いてみます。

問題

決算は3月31日。短期借入金が1,200円で最終の利払日が11月30日である。年利は2%である。

決算整理前残高試算表の支払利息(借方)は16円である。

決算整理後残高試算表の支払利息の金額はいくらか?

あるあるな問題だと思います。

この借入金が1,200円で、利息は2%で24円です。

最終の利払い日が11月30日ということは、12月1日〜3月31日分(4ヶ月)は『未払』ということになります。

くまのみみを考えると、未払(見越)は、「費用と収益は当期の損益計算に計上する」と企業会計原則に書いてありました。

よって、「24円×4ヶ月÷12ヶ月=8円」は当期の損益にプラスします。

よって、決算整理後残高試算表の支払利息は「8円+16円=24円」が答えです。

 

あと1問例題です。

問題

決算は×3年3月31日。×3年8月31日までの1年分の家賃1,200円を前払した。

決算整理前残高試算表の支払家賃(借方)は1,200円である。

決算整理後残高試算表の支払家賃の金額はいくらか?

今度は「前払」と書いてあるので、前払費用(繰延)の問題です。

支払家賃1年分を「前払」と書いてあるので、「4月1日〜8月31日分(5ヶ月分)」が前払分です。

くまのみみを考えると、前払(繰延)は、「費用と収益は損益計算から除去」と企業会計原則に書いてありました。

よって、支払家賃をマイナスします。

支払家賃(借方)1,200円から、次期分(4月1日〜8月31日=5ヶ月)の支払家賃をマイナスすると、「1,200円×5ヶ月÷12ヶ月=500円」となります。

繰延は損益計算からマイナスするので、決算整理後残高試算表の支払家賃(借方)は「1,200ー500700円」が答えです。

まとめ

この記事では、全経上級で頻繁に出題される、経過勘定の解き方をご紹介しました。

経過勘定を苦手にしている方も多いと思います。

自分のかなり苦手でした。

今回ご紹介した、『くまのみみ』を覚えると、機械的に経過勘定の問題を解くことができるようになります。

経過勘定が苦手だと感じている方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてくださいね!