「損益計算書ってなに?」
「損益計算書のことを詳しく知りたい!」
「ITパスポート試験で出題されても解けるようしておきたい!」
この記事では、ITパスポートの過去問でも出題される損益計算書の基礎を解説します。
損益計算書は財務諸表の1つで、企業の1会計期間の経営成績を示すものです。
キノ
ITパスポートでの出題頻度は中の弱くらいかなと思いますが、覚えておいて損はない内容かと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
〜この記事でわかること〜
損益計算書とは?貸借対照表の違いも簡単に解説!
損益計算書とは、1期間の企業の経営成績を示す決算書のことです。
キノ
会計では、資産・負債・純資産・費用・収益の5つに分けます。
「費用・収益」を報告する財務諸表が損益計算書で、「資産・負債・純資産」を報告する財務諸表が貸借対照表です。
あまり難しく考えずに、損益計算書は費用と収益の財務諸表と思っておいてください。
損益計算書の書式の違い
少し細かい話ですが、損益計算書には、勘定式と報告式の2つがあります。
費用と収益を「科目ごとに表示」する形式のものを勘定式と言います。
▼勘定式(例)
費用 | 金額 | 収益 | 金額 |
売上原価 | 〇〇 | 売上高 | 〇〇 |
貸倒引当金繰入 | 〇〇 | ||
減価償却費 | 〇〇 | ||
通信費 | 〇〇 |
報告式は、上から下に流れるように表示する形式のものです。
- Ⅰ売上高
- Ⅱ売上原価
- ①売上総利益
- Ⅲ販売費及び一般管理費
- ②営業利益
- Ⅳ営業外収益
- Ⅴ営業外費用
- ③経常利益
- Ⅵ特別利益
- Ⅶ特別損失
- ④税引前当期純利益
- ⑤当期純利益
ITパスポート試験では、報告式を覚えておいてください。
損益計算書の表示区分
この章では、損益計算書(報告式)の表示区分について解説します。
損益計算書の報告式では、下記の様に区分されています。
- Ⅰ売上高
- Ⅱ売上原価
- ①売上総利益
- Ⅲ販売費及び一般管理費
- ②営業利益
- Ⅳ営業外収益
- Ⅴ営業外費用
- ③経常利益
- Ⅵ特別利益
- Ⅶ特別損失
- ④税引前当期純利益
- ⑤当期純利益
キノ
報告式の場合、主な営業に関する収益・費用を上から書いていきます。
例えば、車の販売をしている企業の場合、車の売上に関する収益が売上高となります。
もし、この企業が副業として不動産投資や株式投資をしている場合、これらの収入は本業で稼いだお金ではないので、営業外収益です。
特別利益や特別損失は、基本は発生しない収益や費用のことです。
例えば、工場に火災が発生して保険料が入ってきたとします。
この保険料でプラスになれば保険差益として特別利益に計上し、逆なら火災損失として特別損失を計上します。
キノ
商業と工業の損益計算書の表示区分の違い
ここまでの章では、商業簿記で学習する損益計算書のフォーマットについて解説しました。
商業簿記と工業簿記の2つがあり、工場などで使われる損益計算書(社内用)のフォーマットがあります。
この章では、工業簿記で学習する直接原価計算の損益計算書のフォーマットをご紹介します。
キノ
営業利益以降は同じなので、営業利益まで表示します。
- Ⅰ売上高
- Ⅱ変動売上原価
- 変動製造マージン
- Ⅲ変動販売費
- 貢献利益
- Ⅳ固定費
- 営業利益
直接原価計算とは、原価を変動費と固定費に分けて集計する方法のことです。
逆に原価を変動費+固定費で集計する方法を全部原価計算と言います。
社外公表用の損益計算書は全部原価計算で作られています。
ITパスポートで出題される損益分岐点
上の章で、工業簿記で学習する、直接原価計算の損益計算書のフォーマットをご紹介しました。
なぜ、商業・工業簿記の話をしたのかというと、ITパスポート試験で「損益分岐点」の計算問題が出題されるからです。
損益分岐点は、直接原価計算で作成した損益計算書を使用して計算します。
難しく考える必要はありませんが、下記の直接原価計算のフォーマットを覚えておくと、損益分岐点の計算が簡単になります。
- Ⅰ売上高
- Ⅱ変動売上原価
- 変動製造マージン
- Ⅲ変動販売費
- 貢献利益
- Ⅳ固定費
- 営業利益
ITパスポート試験レベルであれば、変動製造マージンは覚えなくても問題ありません。
『売上高ー変動費=貢献利益』と覚えておいてください。
変動売上原価と変動販売費と分けて解説しますが、ITパスポート試験レベルであれば、(変動売上原価+変動販売費)を変動費と覚えて問題ないと思います。
損益分岐点売上高は、営業利益が0になる時の売上高のことです。
「営業利益=売上高ー変動売上原価ー変動販売費ー固定費」
「損益分岐点売上高:売上高ー変動売上原価ー変動販売費ー固定費=営業利益0円」
もう少し詳しく解説すると、損益分岐点売上高は「貢献利益=固定費」と言い換えることができます。
売上高ー変動製造原価=変動製造マージン
変動製造マージンー変動販売費=貢献利益
貢献利益ー固定費=営業利益
(貢献利益=売上高ー変動費で大丈夫です)
よって、貢献利益と固定費がイコールの場合、営業利益が0円となり、損益分岐点売上高を求める時は「貢献利益=固定費」で計算できます。
ITパスポート試験では
「固定費はいくらか?」「変動費はいくらか?」
などの問題が出題されるのですが、ここで解説したことが頭に入っていると、方程式で自力で解けるようになります。
キノ
損益分岐点の計算方法については、下記の記事で詳しくご紹介しています。
まとめ
この記事では、ITパスポート試験の出題範囲である、損益計算書について解説しました。
損益計算書は、会計の中でも基礎的な財務諸表です。
ITパスポート試験でも出題されますので、損益計算書のフォーマットは暗記しておきましょう。
また、直接原価計算の損益計算書のフォーマットを覚えておくと、損益分岐点の計算が簡単になりますよ!
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
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