こんにちは、キノです!
この記事では、全経上級合格のために9月に行った勉強内容と振り返りを書いていきたいと思います。
読者様にも有益になりそうな問題の解き方なども共有しますので、ぜひ最後までご覧ください。
9月に強化勉強したのは下記の2つです。
- 純資産会計
- 個別原価計算
純資産会計
純資産会計は、大きく3つの論点を勉強しました。
キノ
ここでは、あくまでも計算問題対策として読んでいただけると嬉しいです。
- 自己株式
- 新株予約権付社債
- 分配可能額
特に、分配可能額は今まで完全に捨てていた内容なので、改めて勉強し直す必要がありました。
今までは、こんな論点出ないだろ、って思っていたのですが、167回の日商簿記1級試験でも出題されてしまいました。
日商簿記1級試験で出題されたということは、日商簿記1級よりも幅広く出題される傾向にある全経上級で出ないわけがないと思い、今回は気合を入れて勉強しました。
キノ
今更ですが、株主資本等変動計算書の勉強をしていないことに気づきました・・・
どこかで勉強し直すので、その時また記事にしたいと思います。
1:自己株式
自己株式ですが、計算問題的にはそこまで難しいことはありませんでした。
今までも大体できていました。
計算問題に関しては、処分と消却だけ処理できるようにしておけば大丈夫かなと思います。
ただし、自己株式には細かい決まり事もありますので、そのあたりは理論勉強をする時に覚えようと思っています。
✔︎自己株式の処分
自己株式の処分でお馴染みなのが、「1,000株の増資を行い(払込金額100万円)、自己株式200株(30万円)を代用している」のような問題です。
自己株式の1株あたりの単価と増資の1株あたりの単価を比較して、差額を資本金(資本準備金)に全額計上するのか、その他資本剰余金に計上するのかが違います。
差額の計上を簡単な式にすると下記の通りです。
自己株式1,500>増資1,000:資本金(資本準備金)に計上※1
自己株式1,000<増資1,500:その他資本剰余金に計上※2
※1(@1,000円分の株式を発行するところ、自己株式@1,500円=@500損した)
※2(@1,500円分の株式を発行するところ、自己株式@1,000円=@500お得になった)
要するに、自己株式の単価が安ければ有利で、余った分をその他資本剰余金に計上するくらいに覚えておけば計算ミスが減るのかなと思います。
キノ
✔︎自己株式の消却
自己株式の消去は、自己株式自体を消し去る会計処理です。
自己株式を消去する場合の仕訳は、その他資本剰余金を使います。
<自己株式3,000円を消却する場合>
その他資本剰余金3,000 | 自己株式3,000 |
もし、決算時にその他資本剰余金がマイナスになってしまう場合は、繰越利益剰余金から相殺します。
繰越利益剰余金3,000 | その他資本剰余金3,000 |
自己株式単体の問題については、これだけなので特に難しいことはありません。
2:新株予約権付社債
新株予約権付社債は難しいですよね・・・
落ち着いた環境で問題に取り組めば解けないことはありませんが、試験本番で解けと言われると個人的にはかなり難しい問題だなと感じています。
新株予約権付社債には、転換社債型新株予約権付社債とその他の新株予約権付社債の2つあります。
処理方法は、一括法と区分法があります。
キノ
特に難しいと感じているのが、途中で新株予約権の権利を行使されるパターンです。
償却原価法との兼ね合いで社債の金額を計算するのですが、毎回かなり不安になります。
個人的には、しっかりとタイムテーブルを書いて整理していくと間違えにくいと思います。
キノ
クーポン | 償却原価法 | 社債 | |
×1 | 〇〇円 | 〇〇円 | 〇〇円 |
×2 | 〇〇円 | 〇〇円 | 〇〇円 |
3:分配可能額
分配可能額は、ほぼ初見と言っても良いくらいだったので、まずはテキストを読み直すところから始めました。
正直、
「こんなの覚えられない!」
と思ったのですが、下記のサイトを参考に最低限のところだけ押さえることにしました。
詳しく知りたい方は、上記のサイトを参考にしてください。
キノ
個人的に覚えた最低限の解き方は下記の通りです。
「その他資本剰余金+その他利益剰余金」の金額です。
自己株式の処分などを行なっている場合は、仕訳を起こして「その他資本剰余金+その他利益剰余金」を増減させた金額を出します。
今回は仮に500円とします。
(step2の+50を含めて500円としています。)
自己株式の処分や消去をしている場合は、メモをしておきます。
例えば自己株式が300円で、100円分の自己株式を150円で処分したと書いてあれば、
150-100=50円得しているので、その他資本剰余金に+50します。
自己株式の残高は、300ー100=200円です。
自己株式の処分価額も使うのでメモしておきます。(150円)
資本金+資本準備金+利益準備金です。
今回は仮に1800円とします。
のれん/2+繰延資産です。
今回は仮に1900円とします。
ステップ4までで算出した金額を使って分配可能額を計算します。
分配可能額=分配時の剰余金(500)ー自己株式の帳簿価額(200)ー自己株式の処分価額(150)ー(のれん等調整額ー資本等金額)100※1=50円
※1資本等金額よりも、のれん等調整額の方が大きければ、その分剰余金の金額からマイナスします。
テキストを見るともっと複雑で難しいですが、日商簿記1級の167回で出題された分配可能額の問題は、上記の計算で答えを出すことが可能でした。
なので、とりあえず今回については、上記の計算方法だけ忘れないように定期的に復習して出題されたら対応できるようにしておこうと考えています。
個別原価計算
個別原価計算は、正直あまり難しくないと思っていたのですが結構難しかったです。
筆者が勉強していた問題集の個別原価計算のメインは「仕損費の処理」でした。
単純に#100に一部仕損が出た。代品製造のために#100-1を発行した。
みたいな問題がメインなのですが、問題文が多くて読むのに時間がかかります。
また、勘定科目ごとに集計して勘定記入をする問題があったのですが、仕損勘定が出るとわけがわからなくなりました・・・
基本的にはやることは難しくないのですが、難しくしようと思えばどこまでも難しくなるのが個別原価計算なのかなといった感じを受けました。
なので、個別原価計算については、問題集で勉強する。過去問を使って勉強する。テキストを使って知識の補充をする。
という勉強が良いのかなと感じました。
まとめ
この記事では、9月に勉強した純資産会計と個別原価計算の内容を共有してきました。
純資産会計は、新株予約権付社債と分配可能額がなかなか難しく定期的な練習が必要だと感じました。
特に、分配可能額については2〜3週間に1回くらいは復習しないとすぐに忘れてしまいそうな雰囲気があります・・・
個別原価計算については、とりあえず練習問題レベルであればなんとかなるのですが、試験本番のひねられた問題を出されると今の理解力では足りないかなといった印象なので、定期的に問題を復習する必要があるかなと思いました。
10月は、有価証券、外貨建て、総合原価計算の3つをメインに勉強して、余った時間で今まで強化勉強をしてきた、商品売買、特殊商品売買、収益認識、標準原価計算、直接原価計算なども勉強してきたいと思います。
少しでも参考になれば幸いです。