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【ITパスポート】損益分岐点の解き方をわかりやすく解説します

 

「損益分岐点って何?」

「損益分岐点売上高の計算が苦手・・・」

「損益分岐点販売量の計算が苦手・・・」

 

この記事では、ITパスポートのストラテジ系で出題される損益分岐点についてできるだけわかりやすく解説します。

ITパスポートの試験範囲である、ストラテジから損益分岐点についての問題が出題されます。

損益分岐点は、「日商簿記2級」工業簿記「CVP分析」で学びます。

キノ

筆者は、日商簿記2級、建設業経理士2級を取得後に、現在進行形でITパスポートの勉強をしています。

このあたりは、簿記の学習の時にかなり勉強してきましたので、ITパスポートを学習している方向けに、テキストよりももう少し踏み込んだ解説をしてみたいと思います。

この記事を最後まで読んでいただければ、ITパスポートで出題されるレベルの損益分岐点の計算はほぼほぼ完璧に解けるようなレベルになると思いますので、最後までご覧ください。

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損益分岐点とは?

 

損益分岐点とは、営業利益が0円になる点のことです。

式で書くと、下記のようになります。

 

【売上高ー費用=(営業)利益】

 

上記の式をもう少し具体的に書くと下記のようになります。

 

【売上高ー変動費=貢献利益ー固定費=営業利益】

 

ITパスポートの試験でも、変動費や固定費という言葉はでてきますが、貢献利益は出てこないかもしれません。

ただ、貢献利益という言葉を覚えておくと、後々計算しやすくなるので覚えておいて損はないと思います。

キノ

テキストやITパスポートの過去問を見ると「利益」と書かれていますが、簿記会計でいうと「営業利益」のことです。
MEMO

損益分岐点売上高=営業利益が0円になる時の売上高

損益分岐点販売量=営業利益が0円になる時の販売数量

損益分岐点を知るには、損益計算書のフォーマットを知ろう!

損益分岐点は、日商簿記2級の工業簿記で学びます。

工業簿記は、原価計算を必要とする製品を製造販売する会社(工場)などで使用する会計処理を学びます。

通常企業が外部向けに発表する損益計算書と、製造業などで社内向けに作成している損益計算書があります。

キノ

イメージとしては、商品を仕入れて販売する会社(商業)は、通常の損益計算書を作成する。

製造業では、社内向けの損益計算書を作成→外部向けに修正する

といった感じです。

MEMO

通常の損益計算書は「全部原価計算」という処理で作成し、今回学ぶ損益分岐点は、「直接原価計算」という会計処理で作成した損益計算書を使います。

では、全部原価計算で作成された通常の損益計算書と、直接原価計算で作成された損益計算書の違いを見てみます。

通常の損益計算書(簡略版)

(全部原価計算)

  • 売上高
     売上原価(変動費+固定費)
     販売費及び一般管理費(変動費+固定費)
  • 営業利益
  • 経常利益
  • 当期純利益
損益分岐点計算で使用する損益計算書

(直接原価計算)

  • 売上高
     変動費(変動売上原価など)
  • 貢献利益
     固定費(固定製造原価など)
  • 営業利益
  • 経常利益
  • 当期純利益

 

このようになっています。

損益分岐点は、上記の営業利益が0円(売上高ー費用=0)となる点を見つけるための計算です。

損益分岐点の簡単な計算方法は?

上の章で、損益分岐点の計算をする前に知っておいて欲しい、損益計算書のフォーマットをご紹介しました。

なぜ、損益計算書のフォーマットの話をしたのかというと、損益分岐点を見つけるのに「貢献利益」を知っていると計算が簡単になるからです。

貢献利益を使った計算は、「貢献利益率」と「固定費」から計算できます。

計算手順は下記の通りです。

STEP.1
貢献利益の出し方

【売上高ー変動費】

STEP.2
貢献利益率の出し方

【貢献利益/売上高】

STEP.3
損益分岐点売上高の出し方

【固定費/貢献利益率】

MEMO

どちらから割るのかがわからなくなったら、「率」なので、必ず、0.〇〇となる方の順番で割ります。

いかがでしょうか?

どれだけ簡単か、例題を用いて試してみましょう!

問題

商品Aを3000個販売したところ、売上が300万円、利益が30万円だった。商品1個あたりの単価は1000円で、商品1つあたりの変動費は700円である。固定費が60万円の場合、損益分岐点売上高はいくらか?

【固定費/貢献利益率=損益分岐点売上高】

この式を使って計算してみましょう!

ステップ1:貢献利益を出す

貢献利益は、「売上高ー変動費」なので、今回の場合は下記の通りです。

「300万ー(3000個×@700)=90万」

ステップ2:貢献利益率を出す

貢献利益が90万と出たので、貢献利益率を計算しましょう。

「貢献利益90万/売上高300万=0.3×100=30%」

ステップ3:損益分岐点売上高を出す

貢献利益率が30%と計算できたので、いよいよ損益分岐点売上高を計算しましょう。

「固定費60万/30%=200万円」

よって、損益分岐点売上高は200万円となります。

もし、計算式を忘れたら・・・?

もし、損益分岐点の計算方法を忘れてしまったら、方程式で解くと良いでしょう。

損益分岐点は、営業利益が0円になる点を見つけたいという知識があれば、下記のように計算できます。

 

【売上高ー変動費ー固定費=0】

 

先ほどの問題を使って解いてみます。

問題

商品Aを3000個販売したところ、売上が300万円、利益が30万円だった。商品1個あたりの単価は1000円で、商品1つあたりの変動費は700円である。固定費が60万円の場合、損益分岐点売上高はいくらか?

この問題の場合、すでに販売単価がわかっているので、営業利益が0円になる点の販売個数を知りたいです。

この方程式を使って計算する場合、販売個数をyと仮置きして計算します。

 

「商品単価1000円×y個ー変動費700円×y個ー固定費60万=営業利益0円」

 

それでは、方程式を解いてみましょう。

MEMO

慣れてきたら、商品1つあたりの貢献利益を使うことで式がスッキリしますよ!

「1つ当たり貢献利益300×yー60万=0」

売上高1000yー変動費700yー固定費60万=0

1000yー700y=60万

300y=60万

y=2000個

 

損益分岐点売上高は、

 

「単価1000×2000個=200万円」

 

貢献利益を使用した計算方法と一緒の答えになりました。

まとめ

この記事では、ITパスポートで出題される損益分岐点について解説しました。

損益分岐点は、「貢献利益率」を出すことで簡単に計算できます。

貢献利益とは、「売上高ー変動費」で、貢献利益率は「貢献利益/売上高」です。

損益分岐点売上高は、「固定費/貢献利益率」で計算できます。

過去問などを使って問題を解いてみてくださいね!

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