「簿記2級を取得して転職したいけど、未経験でも簿記の資格を持っていれば転職できるの?」
簿記の勉強をしている、もしくは勉強を始めようとしている方の中には、未経験から経理職を目指している人も多いのではないでしょうか?
筆者もそのうちの一人でした。
この記事では、簿記2級を取得すれば未経験からでも経理職で転職できるのかを実体験を踏まえて考察していきたいと思います。
気楽な感じで読んでいただけると幸いです。
〜この記事でわかること〜
結論:未経験で経理職への転職は難しい
筆者の場合は、経理職への転職がしたくて32〜33歳?くらいの時に簿記の勉強を始めました。
その時「派遣社員」として働いており、将来的な不安があり正社員の事務職を目指す中で、経理に興味を持ちました。
転職を決意してから、日商簿記2級・建設業計理士2級を取得、合格はできませんでしたが簿記1級の勉強までしていました。
その時の派遣が、AIに関するデータ集計・分析の仕事をしていたので、エクセルもある程度使える状態でした。
しかし、年齢面、経理未経験・転職回数の多さという足枷があり、派遣でも経理の転職はできませんでした。
キノ
経理職は資格を持っているかよりも実務経験があるかどうかの方が重要視されるようです。
簿記は人気の資格で持っている人が多いというのも理由の1つなのかなと思います。
若くて転職回数の少ない人ならワンチャンあると思う
とはいえ、20代で簿記2級を取得し、転職回数も1〜2回くらいの少ない人なら経理未経験でも転職はできると思います。
キノ
転職活動をしていた時に、転職エージェントに登録していたのですが、担当の人と話していた際に、
「事務系の正社員の求人はかなり少ない、競争倍率が高い」
とのことでした。
キノ
なので、未経験から経理を目指す人は、派遣やアルバイトなども視野に入れて経験を積んでから正社員を目指すのもありかなと思います。
建設関係の経理を目指すのはあり!
業界にこだわりがないのであれば、建設業の経理は他の業界の経理と比較すると狙い目かもしれません。
というのは、建設業には『建設業経理士』という建設業の経理専門の資格があります。
この資格(2級以上)を持っていると、企業側にとっても仕事受注時の加点ポイントになるので重宝されます。
キノ
日商簿記2級まで持っている方であれば、1〜2ヶ月くらい勉強で十分合格圏内の実力になれると思うので目指してみてはいかがでしょうか?
税理士法人を目指すのもあり!
未経験で経理の仕事はほとんど書類選考落ちをしてきたのですが、唯一税理士法人だけは面接に行けそうな雰囲気がありました。
キノ
税理士法人の仕事と経理の違いは、なんと言っても「社内」の仕事か「社外」の仕事かが違います。
経理の仕事は、取引の仕訳をする、帳簿記入(会計ソフトに打ち込み)をするなど社内の仕事です。
もちろん、郵便局に行ったり、税理士と相談したりと社外とのやりとりもありますが・・・
対して、税理士法人の方は、依頼を受けた会社の財務諸表を作成したり、税務関係のアドバイスなど、社外との仕事がメインです。
キノ
社外の人との交流が苦手ではない・車の運転が苦ではない。
なんとしても簿記の知識を活かした仕事をしたいという方は、税理士法人の仕事もありだと思います。
(正確には、経理は財務会計、税理士は税務会計なので細かくは違いますが・・・)
しかも、資格をとって業務でスキルをつければ独立開業するという選択もあるのが税理士の強みかなと思います。
エクセルの勉強・データの読み方を勉強する
筆者のように簿記の知識を活かしながらデータ集計・分析をするという選択肢もあります。
データ集計・分析の仕事をする中で特に重要なのは、実は簿記の知識よりもエクセルのスキルかなと感じています。
正直、経営企画などのデータ分析がメインの仕事の場合、経理未経験でも、まずはエクセル・RPAなどのITスキルがあれば日々の仕事はできます。
筆者の場合、派遣でしたが5年ほど毎日エクセルで仕事をしてきてVLOOKUPなどある程度関数を使ってきました。
(ピボットも使えるとさらに良いと思います。)
「5年ほどAIの仕事をしてきてエクセルは結構使えます。」
とアピールして採用してもらえた節がありますので、やはりエクセルなどのIT系のスキルは重要だと感じます。
経理も同じで、未経験でも会計ソフトをある程度使えます。簿記2級を持っています。
という状態でなら未経験でも転職できる可能性はあると思います。
データ入力から始めてデータ分析を目指すのはあり
経理や簿記の知識を必要とするデータ分析の仕事に転職を目指すなら、データ入力などの仕事を一回挟むのも良いかもしれません。
キノ
すでに正社員で働いている人であれば、わざわざ派遣で転職する必要はないですが、今現在正社員以外で働いている人であれば、派遣やアルバイトでデータ入力の仕事をしながらエクセルを覚えつつ、簿記2級の勉強をするのはありかなと思います。
筆者の場合は、機械学習させるタイプのAIで、AIの正答率を上げるためにエクセルを使ってデータ分析をする仕事を派遣で行なっていました。
この仕事でかなりエクセルの勉強ができました。
この経路だと経理の仕事に就くのは難しいかもしれませんが、経営企画などで使用する売上データの集計・分析の時に簿記の知識を使うことになるので、簿記の知識を活かして働きたい人にはありな選択肢なのではないかと思います。
注意点としては、会社専用のシステムなどでエクセルを使わないデータ入力だと意味がありません。
あくまでもエクセルなど汎用性のあるスキルを磨くというのが目的なので、その会社専用のシステムにデータを入力する仕事は避けた方が良いです。
キノ
まとめ
この記事では、未経験で経理職に転職できるのかを実体験をもとにお話ししてきました。
20代で転職回数が少なければ、未経験から経理職への転職も可能だと思います。
筆者の場合、簿記の勉強を始めたのが30代前半、本格的に転職活動を始めたのが35歳くらいの時でした。
その時は、日商簿記2級、建設業経理士2級を持っていましたが、年齢・転職回数が多いというのもあり、ほぼ書類審査落ちでした。
筆者のような属性の人でも、いわゆる普通の経理ではなく、建設業経理士を取得して建設業の経理を目指したり、税理士法人を目指したりする場合は未経験でも転職できる可能性はあると思います。
経理ではなく経営企画のような損益のデータ集計・分析の仕事を目指しても良いかもしれません。
経理以外にも簿記の勉強はやっておくだけで転職の幅が広がりますので、ぜひ簿記2級を目指して勉強してみてくださいね!
それでは、ありがとうございました。
