【数学が苦手な向け】簿記2級でよく使う計算方法を解説!

簿記2級、数学、苦手

この記事では、簿記2級でよく使う数学についてご紹介します。

簿記2級の取得を目指してる方の中に、「数学が苦手だけど簿記2級って取れるの?」という疑問を持っている方もいると思います。

簿記3級では難しい数学は出てきませんが、2級になると新たに工業簿記が試験範囲に加わるので、難しい数学が出てくるのではないかと心配に思っている方もいるでしょう。

そこでこの記事では、数学が苦手でも簿記2級に合格できるのか?どのような数学よく使うのかについて解説します。

簿記3級よりは難しい計算をしますが、数学が苦手な方でも十分に対応可能なレベルですので、安心してご覧くださいね。

簿記2級の数学はどのぐらいのレベルが必要なのか?

この章では、簿記2級でどのような数学を使うのか3つご紹介します。

簿記2級の数学
  1. 百分率の割り算
  2. 一次方程式
  3. 外貨計算

1つ1つしっかりと使い方を覚えれば、数学が苦手という方でも問題なく簿記2級の学習ができますよ。

キノ

簿記3級の数学」について解説した記事もあるので、よかったら参考にしてください!
簿記3級、数学、苦手 『数学が苦手』でも簿記3級に合格できるのか?よく使う計算式も紹介!

簿記2級の数学①百分率の割り算

簿記2級でよく使う数学の1つ目は、百分率の割り算です。

日常生活で、百分率の掛け算をすることは多いと思います。

例えば、「セールで1,000円の商品に20%割引というとシールが貼ってあった場合、何円引きになるか?」というケースです。

上記の場合、1,000×20%=200円」の割引になりますよね。

日常でも割引などで百分率の掛け算は頻繁に使うので、すぐに計算できると思います。

簿記2級では、百分率の割り算というのをよく使います。

キノ

まだ簿記2級の学習をしたことがない方向けに例を出してみたいと思います。
ある日、病院に行きました。保険料は3割負担で会計時に1,500円を支払いました。この時、本来かかる医療費の総額はいくらでしょうか?

上記の問題は、百分率の割り算を使うことで簡単に解くことができます。

百分率の割り算を使って解くと「1,500円÷30%=5,000円」です。方程式を使うと下記のようになります。

  • y(全額)×30%=1,500円
  • y=1,500円÷30%
  • y=5,000円

簿記2級では、「固定資産の償却」の論点を勉強する際に、上記のような計算式を使います。

キノ

固定資産の償却は、有形固定資産の減価償却や、無形固定資産(ソフトウェアやのれん)の償却のことです。

簿記3級では、減価償却費の表示は間接法で「減価償却累計額」を使って仕訳をしたと思います。

簿記2級では、「減価償却累計額」を使わず直接控除する「直接法」の問題が出題されることがあります。

また、無形固定資産は償却額を直接控除するため、取得原価を求める必要が出てきます。

例えば、こんな感じの問題です。

固定資産の減価償却の問題
  • 帳簿価額:1,500円
  • 耐用年数:10年
  • 前期末までに7年経過している

固定資産の取得原価はいくら?

上記の問題では、10年のうち7年経過しているので、既に70%の減価償却が完了している状態です。

ということは、固定資産の残高は30%ですよね。

取得原価を求める問題ですので、1,500円÷30%=5,000円と計算できます。

ちなみに、分数のまま計算する場合は下記の通りです。

分数の計算式
1,500×10/3=5,000

簿記2級の数学②方程式

簿記2級では、工業簿記でCVP分析という論点を勉強します。このCVP分析で一次方程式を多用します。

一次方程式は中学校の最初の方で勉強すると思うので、そこまで難しい計算ではありません。

簿記2級で登場するCVP分析では、営業利益が0円になるような「売上高」の単価もしくは数量を求める問題が出題されます。

これは損益分岐点と言って、

【いくらのもの(単価)を、いくつ(数量)売れば、経費をひっくるめてプラスマイナス0になるか】

という点を見つける計算式です。

では、実際にどの程度の方程式を使うのか、CVP分析の初級編の問題を例に解説します。

CVP分析の例
  • 商品A:@500円
  • 販売費:@200円
  • 固定費:9,000円
  • 販売数量:?

上記の条件で、営業利益が0円になる損益分岐点の販売数量は何個か?

※売上高ー販売費ー固定費=営業利益

※@は1つ当たりの単価です。

計算式を立てるとこんな感じです。

「500yー200yー9,000=0」

「300y=9,000」

「y=30個」

よって、商品を30個販売できればプラスマイナス0円となり、31個販売できれば黒字になりますよ。ということを方程式を使って計算する問題が出題されます。

キノ

簿記2級のCVP分析では、そこまで難しい計算はありませんが、慣れないと正しい答えを導き出せる方程式を作ることができないかもしれませんが、何度か練習をすることで、正しい方程式を作れるようになります。

簿記2級の数学③外貨計算

簿記2級でかなり苦労するのが外貨建ての問題です。試験ではドルを円換算する仕訳が出題されます。

普通にドルを円換算するだけなら簡単なのですが、決済時や期末のタイミングで差額の計算をしなくてはなりません。

これが結構ややこしくて、計算ミスを起こしやすいポイントになります。

キノ

自分の立場に立って考えてみるとわかりやすいかもしれません。

2月1日に、販売目的で商品を100ドル分掛けで購入した。2月1日時点のレートは1ドル130円である。3月1日に掛け代金の支払いを現金で行った。3月1日のレートは1ドル132円であった。

2月1日の計算は、「100ドル×130円=13,000円」

3月1日の計算は、「100ドル×132円=13,200円」

13,200円現金で支払ったことになりますが、2月1日の時点での掛け代金は13,000円ですよね。

ということは、13,200円>13,000円で「200円」損をしていることになります。

簿記2級の外貨建て計算では、このような「実際に商品の売り買いを割いた際の金額」と、時間の経過によって変わるレートの差額を計算する問題が出題されます。

【数学が苦手な方向け】簿記2級の数学:まとめ

この記事では、簿記2級でよく使う数学の計算を3つご紹介しました。

ここで一度まとめておこうと思います。

数学のまとめ
  1. 百分率の割り算
  2. 一次方程式
  3. 外貨計算

簿記2級は、簿記3級と比べて難易度の高い試験です。なので、難しい数学を使うのではないかと不安になるかもしれません。

しかし、数学だけでいうとそこまで難しい数学の知識は必要としませんので安心してくださいね。

キノ

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