〜この記事でわかること〜
【Photoshopの文字加工#1】窓ガラスに指で文字を書く風のやり方
この記事は、Photoshopを最近使い始めたばかりという方向けに文字加工のやり方をご紹介します!
Photoshopを使いこなしている方には物足りない内容になっていると思うので、不要な部分は読み飛ばしていってください。
YouTubeのサムネイルやブログのアイキャッチ画像でよく使われる文字加工。
中にはすごいこだわっているものがあったりするけど、どうやって作ってるんだろう?
って疑問に思ったことはありませんか?
Photoshopのレイヤースタイルの設定を覚えることで、感覚的に文字加工を楽しむことができるようになります!
文字加工ができるだけで、カッコいいサムネイルやアイキャッチを作れるようになるのであなたのメディアも目を惹くようなデザインにすることができます!
今回は主に、レイヤースタイルの
- ベベルとエンボス
- シャドウ(内側)
- 光彩(内側)
と描画モードという機能を設定して窓のガラスに指で文字を書いた風の文字加工を行っていきたいと思います!
下記の記事では、Photoshopを使用して、黒板にチョークで文字を書く方法を解説しています!
合わせて参考にしてみてくださいね!
今回使用するレイヤースタイルの解説!
レイヤースタイルを工夫することで、バリエーション豊かな加工をすることができるようになります。
レイヤースタイルは全部で11種類あり、今回はその中で使用する3つについて簡単に触れておきたいと思います!
今回は、下記のレイヤー スタイルをご紹介します!
- ベベルとエンボス
- シャドウ(内側)
- 光彩(内側)
以上になります!
それぞれ簡単に解説していきます!
ポイント①ベベルとエンボス
ベベルとエンボスは、対象物の枠の部分を立体的に見せたりするときに使用するエフェクトです。
縁をつけることで、立体的に見えたりしますし、縁にギザギザなどのエフェクトをつけることなんかもできます。
今回の窓ガラスに文字を書く際に、指でなぞった後を再現するために設定しています。
ポイント②シャドウ(内側)
シャドウにはドロップシャドウとシャドウ(内側)があります。
ドロップシャドウが対象物の外側に影を作るのに対して、シャドウ(内側)は対象物の内側に影を作ることができます。
今回は、指でなぞった際にできる境界線を表現するために使用しています。
ポイント③光彩(内側)
光彩(内側)は、対象物の内側を指定した色で光っているように見せてくれる効果があります。
例えば、月の画像に光を与えたいときなどに、光彩(内側)を使用することで、月の内側が光って見えます。
今回は、光らせるというよりも、文字の縁に加工をするために設定しています。
文字加工の作り方!
それでは、今回の文字加工の詳しい設定をご紹介していきたいと思います!
具体的なステップは下記の通りです。
- ステップ①新規作成を開く
- ステップ②素材を埋め込み配置する
- ステップ③素材に対しての設定をする
- ステップ④文字を作成する
- ステップ⑤レイヤースタイルの設定をする
- ステップ⑥文字の歪みを作成する
また、今回使用する画像は無料で配布されているフリー素材を使用しています。
作り始める前に、ダウンロードをしておいてくださいね!
それぞれ、使用している画像は下記のような画像を使用しています。
それぞれキーワードで
「雨」
「夜景」
と検索すれば同じような画像がみつかるかなあと思います!
それでは詳しくみていきます!
ステップ①新規作成を開く
手順1
▼図1
図1のように新規作成を押します。
手順2
▼図2
図2のように、上の帯付近に、Webとありますのでそちらを選択します。
プリセットの詳細から
- 幅:1366
- 高さ:768
- 解像度:72
- アートボード:チェックを外す
- カラーモード:RGBカラー
- カンバスカラー:白
を選択して作成ボタンを押します。
ステップ②素材を埋め込み配置する
▼図3
フォトショップ が開いたら、図3のような設定をします。
手順1
画面左上の「ファイル」を選択
手順2
出てきた選択肢(図3)の中央よりちょっと下にある「埋め込みを配置」を選択し「雨の画像」から埋め込みを配置しましょう。
▼図4
図4のように、白い部分が隠れるよう全体を覆うように拡大してみてください。
▼図5
図5のように、「夜景の画像」を埋め込み配置してみましょう。
こちらは窓から見た景色になるので、見栄えが整うようにある程度拡大してみてください。
正解はないのでご自身のお好みでどうぞ!
手順3
背景レイヤーの名前を変更しておきます。
名前を変更する前は、図6のようになっているので、図7のようにわかりやすい名前に変更しておきます。
▼図6
↓↓↓
▼図7
赤丸で囲ってある部分(名前の上)をダブルクリックすると名前の変更ができるようになります。(図7見本)
また、背景の白の部分は目のアイコンをクリックして非表示しておきましょう。
ステップ③素材に対しての設定をする
画像の設置が終了したら、それぞれの背景画像に設定をしていきます!
手順1
▼図8
cityレイヤーに対してぼかしのエフェクトをかけていきます。
図8を参考に、画面上の「フィルター」を選択し、出てきた選択肢の中から「ぼかし」にカーソルを合わせて「ぼかし(ガウス)」を選択してください。
▼図9
「ぼかし(ガウス)」のパネルが出てくるので、今回は図9のように、「3.5」という設定でOKを押します。
手順2
次にrainレイヤーの設定をしていきます。
▼図10
1、rainレイヤーを選択します。
2、画面右下にある丸いアイコンを選択して「色相・彩度」を選択してください。
もし、下の丸いアイコンが見つからないなら、画面左上の「イメージ」→「色調補正」→「色相・彩度」を選んでくださいね!
3、「色相・彩度」は図11のような設定にします。
上から「0」「−100」「−24」です。
▼図11
4、「色相・彩度」の設定が終わったら次にrain レイヤーにのみ「色相・彩度」の設定が有効になるように設定をします。
※ここの設定は丸いアイコンで設定をした人が行ってください。
▼図12
図12のように、「色相・彩度」とrainレイヤーの中間の位置にポインタを持っていきます。
そこで、winの方はALTをmacの方はoptionをおしっぱなしにしてください。
そうすると、図12のようにポインタが変わったと思います。
この状態でクリックをしてください。
そうすると、クリッピングマスクというレイヤーを重ねる効果が加わり、図13のような表示になります。
rainレイヤーにだけ「色相・彩度」の効果を適用することができます。
ステップ④文字を作成する
背景の設定が終わったら、今度は実際に文字の入力をしていきます!
今回は、文字を設定しましたが、ブラシツールを使用して指でなぞった風に直接書き込みをしていただいてもいいと思います!
もし、直接なぞる方は次の章に進んでください。
手順1
▼図14
図14を参考に文字を選択します。
手順2
▼図15
図15を参考に、画面右上のウィンドウを選択肢、割と下の方にある「文字」を選択します。
手順3
▼図16
図16のような文字の設定をするパネルが開いたら、文字情報を設定します。
文字の種類は基本的になんでも大丈夫です!
私はうずらフォントというものを使用しています!
文字の色は白(#fff)を選択してください。
手順4
設定が完了したら、背景の上をクリックしてみてください。
棒のようなものが点滅し始めたら好きな文字を入力してみましょう!
私は今回は「rain」と入力しました!
ステップ⑤レイヤースタイルの設定をする
文字の入力やフリーハンドで書いてもらったら、次にレイヤースタイルの設定をしていきます!
レイヤースタイルの設定をすることで、文字加工のバリエーションを増やすことができます。
手順1
▼図17
図17のように、まず先ほど入力した文字のレイヤーを選択してください。
赤丸の部分をダブルクリックしてください。
このとき、レイヤー名をクリックしてしまうとレイヤー名の変更になってしまうので注意が必要です。
手順2
▼図18
レイヤースタイルパネルが開いたら、最初にベベルとエンボスの設定をします。
図18を参考に設定をしてください。
- スタイル:ベベル(内側)
- テクニック:滑らかに
- 深さ:209%
- 方向:下
- サイズ:6
- ソフト:5
- 角度:90
- 高度:30
- 光沢輪郭:図を参照
- ハイライトのモード:乗算、78%、色#fff
- シャドウのモード:乗算、100%、色#000
手順3
▼図19
続いてベベルとエンボスの輪郭を設定していきます。図19を参考に設定をしてください。
手順4
▼図20
続いてベベルとエンボスのテクスチャを設定します。図20を参考にしてください。
- パターン:砂利ークローバー
- 比率:35
- 深さ:−79
砂利ークローバーのパターンは図21を参考にして選んでください。
▼図21
もし、見当たらない場合は、図22.23.24を参考にクリックしていけば、表示されるようになります。
▼図22
▼図23
赤い線が引いてある三本線をクリックします。
▼図24
従来のパターンとその他をクリックすると砂利ークローバーのパターンが選択できるようになります。
手順5
▼図25
次にシャドウ(内側)の設定をします。シャドウ(内側)の設定は図25を参考にしてください。
- 描画モード:通常
- 不透明度:50%
- 角度:90度
- 距離:1
- チョーク:100
- サイズ:2
- 輪郭:図25参考
- ノイズ:0
手順6
▼図26
次に光彩(内側)の設定をしていきます。図26を参考にしてください。
- 描画モード:オーバーレイ
- 不透明モード:100
- ノイズ:0
- 色#000
- テクニック:さらにソフト
- ソース:エッジ
- チョーク:100
- サイズ:40
- 輪郭図26を参考
- 範囲:61
- 適用度:0
手順7
最後にスタイルの保存を行います。
のちほど、文字のゆがみを設定するのですが、その際にレイヤースタイルが外れてしまいますので、ここでスタイルの保存を行っておきます。
▼図27
図27を参考にレイヤーパネルの右上の方にある新規スタイルというボタンをクリック
▼図28
図28のような新規スタイルというパネルが表示されるので、名前をつけます。
名前は適当で大丈夫ですが、今回は「雨文字」としました。
OKを押して終了です。
ステップ⑥文字のゆがみを作成する
レイヤースタイルの設定が完了したら、続いて文字のゆがみの設定をしていきます。
このステップは、指で曇った窓ガラスをなぞったときに、垂れてくる水滴を表現するのに使用します。
特に不要だなって感じた方はこの「5」の文字レイヤーの設定で「塗りを0にする」だけ行ってください。
手順1
▼図29
図29を参考に、画面上にある「フィルター」→「ゆがみ」を選択します。
手順2
▼図30
ゆがみを選択したときに、もし文字ツールを使用して記入した場合は図30のような確認ポップが表示されます。
このときに、「ラスタライズ」or「スマートオプジェクトに変換」のどちらかを選択しいましょう。ぶっちゃけどちらでも大丈夫です。
手順3
▼図31
ゆがみパネルが表示されるので、図31を参考にして水滴を表現してみてください。
文字の一部をクリックしてドラッグすると文字を引っ張ることができます。
今回は、
- サイズ:30
- 密度:54
- 筆圧:23
の設定にしています。
完了したらOKをおしてください。
手順4
▼図32
ゆがみを設定すると、先ほど設定したレイヤースタイルが外れているかと思います。
そこで、再度レイヤースタイルの設定をするのですが、図32を参考に先ほど保存したレイヤーを読み込みます。
▼図33
図32を参考に、画面上の「フィルター」→「スタイル」を選択
画面の右端にスタイルの作業スペース見たなものが出現したかと思うので、図33を参考に四角いボックスのようなものにカーソルを合わせていると、スタイルの名前が浮かび上がってくると思います。
それをクリックすると、選択しているレイヤーにスタイルを適用することができます。
手順5
▼図34
最後に、図34を参考に、文字レイヤーの塗りを0%にしてください。
これで完成です!
お疲れさまでした!
次の章では、この文字加工のポイントについてお話しします!
今回の文字加工のポイントを解説!
窓ガラスに指で文字を書く風の文字加工のポイントをご紹介したいと思います。
今回の文字加工はちょっと特殊で、私は最初「なんでこうなるの?」って疑問に思っていました。
なので、ここで簡単にですがポイントをご紹介します。
具体的には下記の通りです。
- ポイント①描画モードの使い方
- ポイント②背景画像に依存する
- ポイント③指でなぞった後を表現する
それでは、それぞれお話ししていきます!
ポイント①描画モードの使い方
窓ガラスに文字を書く風の文字加工では、描画モードの設定がとても重要になってきます。
今回の文字レイヤーでは「塗り0」という設定をしました。
普通なら、「塗り0」にしたら何も見えないはずなのですが、なぜか文字がちゃんと見えます。
これが描画モードの設定によるものです。
今回しようした描画モードは「オーバーレイ」です。
オーバーレイについて簡単に説明すると、
オーバーレイは背景色によって機能が変わります。
- 背景色が明るい場合:スクリーンになる
- 背景色が暗い場合:乗算になる
という効果を持っています。
乗算は、下のレイヤーと上のレイヤーの色情報をプラスして表示させます。
なので、下のレイヤーが黒で上のレイヤーも黒なら結果は黒、両方が白の場合は白になります。
乗算を使用すると、結構暗い色になると思います。
スクリーンは、乗算の逆みたいなもので、上のレイヤーと下のレイヤーの色をマイナスして結果を表示させます。
なので、結果的には明るい色になります。
今回は、描画モードのオーバーレイの特性を活かして「暗い背景の場合は文字の色も暗い印象」になり、明るい背景の場合は、「明るい印象」に変わります。
ポイント②背景画像に依存する
窓ガラスに指で文字を書く場合、窓ガラスではなく、その背景の色に文字の色も左右されます。
そのような設定をするのに今回は「塗り0」「描画色をオーバーレイ」で設定しました。
これにより、背景が暗い場合は、黒っぽい文字になり、背景が明るい場合は明るい文字色にすることが可能になります。
では、実際どのように表示されるのかを見ていきたいと思います。
画像1が背景「夜景」です。
画像2が背景「アクア」です。
いかがでしょうか?
これは背景を変えているだけで、文字のレイヤースタイルはいじっていません。
レイヤースタイルの描画モードを工夫するだけで、背景画像によって表現を変えることができます。
ポイント③指でなぞった後を表現する
最後に、指でなぞった文字に水滴がつくはずです。
指でなぞるだけなら、多少なりとも水が残ります。
それを表現したのが、パターンの設定です。
今回は、指でなぞるということは、文字の縁に水の壁みたいなものが残るはずだと思ったので、ベベルとエンボスで文字の端っこに設定をし、その勢いで本体にも影響するように大きめの数字で設定しました。
色々試してみたら、砂利ークローバーのパターンがちょうどそれっぽく見えたので、今回は岩を使用しましたが、お好きなものを選んでいただければいいと思います。
上の画像の赤丸部分がパターンが聞いている箇所です。
パターンを設定すると、面白い設定ができるのでぜひ使ってみてくださいね!
Photoshopの文字加工#1:まとめ
今回は、Photoshopでの文字加工について解説してきました。
ここで一度まとめておきたいと思います。
Photoshopを使用すれば、面白い加工が色々とできます。
特に、レイヤースタイルや描画モードの設定を組み合わせることで、思いもしなかった作品ができたりするので、時間があるときに色々と試してみると面白いと思いますよ!
それではありがとうございました!